農ある暮らし

「凍み大根」の作り方2/2

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「凍み大根」とは?

「凍み大根」の作り方1/2 の続きで、実際の作り方の続きです。

これは私が近所の人に教わった方法で地域差がありますので、”信州美麻地方の作り方”ということにしてください。

4,大根を加工する

加工の手順

  1. きれいに洗って土を落とします。これが真冬の冷水で辛い作業なんですよね。
  2. 洗った大根の皮をむいて端を切り落とします。
  3. そのあと硬く茹でます。柔らかくし過ぎると干したときに落ちちゃうので、ちょっと透明になるくらいで、茹で過ぎないようにします。
  4. 太い針などで穴を開けてそこにビニール紐を通しています。藁(わら)を使う人もいますが、衛生面と利便性を考えて我が家ではビニールひもを使っています。

ちなみに2種類の形で作っています。一つは「棒」と呼んでいて一本まるまるです。もう一つは「輪」と呼んでいて、輪切りにしています。この写真は「輪」です。

「棒」の方はこんな風に2本1組で吊るせるようにします。

大根から滴る水が凍っているのが、寒い土地ならではですね!

加工するのに一番大切なこと

加工するのに一番大切なことは、日にちを選ぶことです。吊るした次の日の朝がとても寒い日を選ばなければいけません。なぜなら一気に凍って欲しいから。朝の気温が-15℃以下で晴れた日がベストです。というか晴れないと気温は下がらないです。

そして3日くらい良い天気が続くのがいいです。実は雪の日は意外と暖かいし、間違って雨が降ったりしたら困ります。濡らしたら品質が下がるので。

私は日程を決めるのに、最初の頃は師匠が加工する日と合わせていました。やっぱり地元の先輩に倣うのが一番でしょう。最近では我が家は「大寒」の日前後にすることが多いです。

5,大根をしばらく干す

大根が触れ合わないように、上下にずらしながら2~3ヶ月ほど干します。軒下で寒風に晒し温度差で水分を出し、乾燥させていきます。

毎日日当たりを確認したり、サルに取られてないか警戒したり、でもできるだけ触らないようにして……。

3月末、カチカチになって叩くとぽんぽんと鈍い音がすれば、できあがりです!!

ここまで長かった!! 手間暇とはこのことで、加工するのは寒いし、乾燥させる場所は選ぶし、時間はかかるし! それでも美味しいから毎年作るのですね~~。