農ある暮らし

信州の郷土食材「凍み大根」とは

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こんにちは、美麻オリザファームのそっしーです。我が農園の冬の主な作業である「凍み大根」についてお伝えします。

「凍み大根」って聞いたことありますか? 私は移住してからその名前を初めて聞きました。最初は何だか面白そうな食材だな、という好奇心だけでした。

食べてみたら凄く美味しい!!

作ってる農家さんを訪ねてみたら、作業がシンプル!! 私も作りたい!!! ということで、今は生産者(というほどの者でもないけど)になってしまいました。

「凍み大根」って何ずら?

「凍み大根」は名前の通り、「凍らせて作った大根」です。

読みは「しみだいこん」。「凍み豆腐」とか「凍り餅」とか「凍み蕎麦」「棒寒天」などと同じように、主に雪国に伝わる製法で、寒さを利用して作る保存食です。

1月の一番さむーい「大寒」のころ、作るのですが、夜の寒さで凍り、昼の暖かさで解け、それが繰り替えされることで徐々に大根の水分が抜けていきます。3月下旬までそれを繰り返し、完成です! ※凍み大根の詳しい作り方はこちら

「凍み大根」の仲間いろいろ

ここ信州では「凍み大根」や「寒干し大根」と呼んでいます。(多分同じ物の事をそう呼んでると思う。。。)

我が家の凍み大根、白くてきれいでしょ~

このような凍らせて乾燥させる大根は岩手県、山形県、宮城県、福島県、岐阜県などの寒い地域特有の作り方で、Wikipediaでは「へそ大根」という項目に載っていました。宮城県ではそう呼ぶようで、確かに「へそ」のある感じです。『美味しんぼ』75巻の中で「へそ大根」の紹介があるようで、いつか読んでみたいと思います!

「切干大根」との違いは?

名前の似ている食材に「切干大根」がありますね。「切干大根」という大ジャンルの中に「凍み大根」は分類されています。その違いは、ズバリそのまま干すか、凍らせて干すか。です。

切干大根は大根を細く切って、軒先などで乾燥させたもの。気軽に使える乾物として広く家庭で使われています。一方凍み大根は、あまり一般家庭ではお見掛けしませんね。ましてや家庭で残った大根でちょちょっと作る事もしなそうです(実は冷蔵庫で簡易的に作れるんですけどね)。

「切干大根」と「凍み大根」との一番の違いは、食感です!

「凍み大根」は“凍らせる”というひと手間があるので、ふわふわなスポンジ状になり、それが美味しさの秘密なのです!!

「凍み大根」はどこで買える?

何やら面白そうで美味しそうな「凍み大根」。 食べたくなった方、多いのでは~?!

でもね、基本的に生産量が少なく、余り市場に出回っていません。この辺でもスーパーマーケットに置いてあることはほぼなく(そっしー調べ)、地域の農産物直売所でチラホラ見かける程度。ネット販売している事業者もそんなに多くはないようですね。

それに販売期間がとても限られています。冬の間に加工するので、できあがるのは早くて3月ごろ。梅雨前には直売所から姿を消してしまいます。

そんな貴重な?「凍み大根」ですので、どこかで見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね!! ちなみにオリザファームの凍み大根はシーズンになるとこちらで買えます。大した量はありませんが、ご覧下さいませ。

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