本の感想

映画『土を喰らう十二ヵ月』白馬村先行上映会行ってきた!&ロケ地紹介

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

2022年8月21日、白馬村で映画上映会があり、子どもを夫に預けて行ってきたよ!

出産後、文化的なものに飢えていた私は、地元の新聞我らが「大糸タイムス」に載っていた先行上映会のお知らせに、ビビッと来てしまった。映画は基本的に前情報少なめで見たい派としては、ほぼタイトルというかタイトルの民芸調なフォントだけで、自分向きだと勝手に判断してチケットを買った。

会場は白馬村の「ウィング21」という文化ホール。今回の先行上映はロケ地周辺の住民向けといった感じで、アットホームな雰囲気だった。久しぶりの大きなスクリーンで嬉しかった(が音響はやっぱり映画館とは違いイマイチ。しょうがないね)。

以下ストーリーに関するネタバレはなし。個人的な感想がツラツラ続くだけ。

大糸タイムスさんの記事

映画『土を喰らう十二ヵ月』とは

まず、こちらが映画のCM。音楽がいい感じ♪

映画の公式サイトはこちらです。

https://tsuchiwokurau12.jp/

この映画を一言で説明すると「作家の水上勉が書いたエッセイ本を基にした料理シーン満載のほのぼの映画」といったところ。

水上勉さんの『飢餓海峡』をチラッと読んで難しくてすぐ読むのを止めてしまった私としては、どんな作家さんなのか全く知らなかったので、映画を見た後すぐさまウィキペディアをチェック。大御所の作家さんで、つい最近まで存命だったのですね。

水上勉とは

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E4%B8%8A%E5%8B%89#top-page

映画の読後感?というと、ほのぼのサッパリ

見た後の感想、ほのぼのサッパリした気分になった。なぜサッパリか、それは観てからのお楽しみに! あとは作家が一心不乱に筆を進めるシーンを見て、なんか、がんばろう!って思えた。何かに打ち込む人は素敵だなと。それから音楽が良かった。大友良英さんだそうで。サントラはサブスクにないかな?

あと犬が出てくるが、死にません(笑)。犬の生死を心配する人向けの情報でした(こんなんでもネタバレになってしまう?!)

動物好きは悲劇に遭う前にチェック! 「動物が作中で死ぬ映画かどうか」事前に分かる検索サイト

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1612/21/news122.html

映画の見どころ、ツッコミどころ

個人的に思う見どころやツッコミどころを少し。

それでいいのか? 農作業風景

映画の中に農作業、というか収穫風景がよく出てくる。私は「なんちゃって」ではあるが農家の端くれ、ツッコミどころは多々ある。一番思うのは雪の中の収穫でも野菜を外で洗うのでも素手でいること。テムレスしないで作業するのは大変だよ~と思ってしまう。ま、絵的に掃除のおばちゃんっぽい青い手袋テムレスは、無しなんだろうけど。

あと外作業で地味に帽子を被らないのも気になる。野外で太陽から一番守るべきは頭だと農家は知っているのです。

でも映画っていうのは、そういう細かい現実との差を指摘するのが目的ではなく、雰囲気とか伝えたい事とか、そっちが優先されるのだろうね。現実との違和感は、大衆が気にならない程度であればいいのだろう。気になりすぎてストーリーが入ってこないと問題だけど、そこまでではなかったので、ちっちゃな違和感は捨ててしまおう。うん。

シンプルイズベストな献立

今回の私的な目玉は見慣れた信州の四季折々の風景、ではなく土井先生監修のお料理たち。土井先生らしい雰囲気で質素だけど滋味あふれる感じがして美味しそうだった。

でもさ! このエリアだったら冬の漬物は白菜もいいけど、野沢菜ぢゃね?!と思ってしまった。雪の下からほうれん草出してくるのも、ここならキャベツぢゃね?とも感じた(小谷村は雪中キャベツが有名)。ま、モデルの作家さんが生粋の信州人ではないので、その辺はしょうがないのかな。

あと、お葬式の手料理のシーンは素敵だった。悲しみの中にも何か弔った後の晴れやかな気持ち、みたいのが表れている気がして。

以前地元の人に聞いたことがある。昔は「葬儀の後の精進料理が、不謹慎だけど楽しみだった」と。美味しいご馳走が出てくるからだ。映画の中ではここら辺で有名な”饅頭の揚げ物”は出てこなかったけど。あのゴマ豆腐はきっと原作に出てくるのだろう、食べてみたい。

ジュリーが響くのは60代以上?

沢田研二さんことジュリーの若いころを知らない私には昔の素敵な頃のバイアスがかからず、あまり色気というものが分からなかった。ごめんだけど、普通のおじさんとしか思えなかった。これは好みの問題もあるだろうから、ジュリーファンの人たちにとってはたまらないものがあるのかも知れない。

松たか子さんは赤いスーツがとても似合っていた。ヒロインにぴったりだったな~。こっちの彼女のスピンオフとか面白そうだ。

否めない「時代錯誤」感

さてさて。ところどころ設定に違和感があったのは、原作本があるからだろうか。例えばいいなと思った葬式のシーン。現代ではまずあんな風に手作りで葬儀はしないだろうし、おばあちゃんが掘っ立て小屋に一人で住んでる設定も古すぎる(あれじゃ冬、死んじゃうよ)。モデルの水上勉という作家が寺に捨てられたのは事実なのだろうが、それも令和の時代ではピンとこない。ひと昔前の設定なのだとしたら「ジップロック」や現代に走る車の型は合わなくなってしまう。

映画の設定がどの時代か表現されてなかったので、違和感を感じたのだろう。原作の事実の部分=大正8年(1919)に生まれた人の時代背景を描く為の昭和の香り。それを引きずったまま、松たか子は多分現代人でアラフィフの設定だから観ていて???と思ったのだ。10年ひと昔どころか「5年ひと昔」の今だから、口減らしの為に寺に入ったジュリーが松たか子と同じ時代を生きてるの?みたいな感じ。

や、ね、映画はファンタジーだから、そーゆーのは感じなくていいから……、と納得することにした。

しかしそうなると、いよいよ原作が読みたくなった。きっとそれを読むとより理解が深まる所もあるんだろうな~。

ロケ地はどこでしょう?

あまりに情報が少ない(笑)。今後追加するようにします!

冒頭のドライブシーン → 大町市大黒町周辺

映画を見ていて気付いた所は一か所。私の住む大町市の目抜き通りがチラッと写っていた。残念ながら大町市だと断定できたのはここだけ……。

主なロケ地 →白馬村野平地区

他のシーンは野平地区を中心としているそう。今度行ってみたいけど、観光地ではなく普通に人の住む集落なので、邪魔にならないようにしたいものだ。

ちなみに映画には関係ないけど、サントリーのCMも野平地区だそうで。農作業?の格好が映画よりもツッコミどころ満載な例のCMです。

最後映画に関係なくなっちゃった。

ちなみにサムネイルにしている写真は、映画に関係する画像がなくて、しょうがないので自分のある日の夕飯の写真にした。オーブンで自家菜園の野菜を焼いただけ。シンプルだけど美味しいよ。今年はトウモロコシが豊作だからコーンスープも自家製だい。