移住あれこれ

雪国初心者が「雪下ろし」してみた、覚書

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MIASA ORYZA FARM(@miasaoryzafarm)がシェアした投稿

今年はとても雪の多い年です。信州美麻に来て5年目ですが、一番多いかも知れません! 長野県内だと飯山や小谷は豪雪地帯ってイメージがありますが(というか特別豪雪地帯)、実は……地味にここ旧美麻村も豪雪地帯なんですって。ソースはこちら。
豪雪地帯の指定地域(国土交通省HPより)

知らんかった・・・。確かに日本海少しは近いけど・・・。

なんでそんな所に移住してしまったのか…、とは思ってません。だって雪下ろしはオットットの仕事だから! 私は危ないので下で見てるだけです。地面の雪かきはちょっとしますがね、これは役割分担なのですよ。
それに毎年除雪機は稼働していますが、屋根の雪下ろしはギリギリしなくてもよい年もあります。でも今年は3回ほど雪下ろししています。雪が降らない地域からの移住者にとって、屋根の雪の下すのは未経験で恐怖でしかない……。私たちの地域の「雪おろし」の方法をたまにしかやらないので、備忘録も兼ねて記しておきます。

教わったこと1,雪下ろしは一人でしてはいけない

私たちは古い民家(決して古民家ではない)を購入したのですが、その持ち主の方がいろいろ教えてくれました。その時のことを思い出しながら作業しています。

まずは「一人で作業しないこと」。屋根に上がる訳ですからね。雪の下が凍っていたりして滑る危険性があります。毎年屋根から落下しての悲しい事故が報道されますものね。本当は命綱付けるのがベストなんでしょうけどね……。付けてる人見たことない……。リアルな事情として面倒なんでしょうね。道具もないし。80歳過ぎても自宅の雪を下ろしているおじいちゃん達を見るとほんと頭が下がります。

教わったこと2,雪下ろしは晴れた早朝にやる

ただでさえ体力を使う雪下ろし。なのになぜ早朝なの?!と思っていました。が確かに近所の人たちは朝も早よからガッサガサやっています(それで目が覚めるのもどうかと)。

その理由は雪が締まっているうちにやらないと、危険だから! 雪が解けてくると滑るんですね。晴れた日というのも同じ理由で朝は温度が低いし、雪が降ってるときは滑るから。

教わったこと3,屋根の先の雪庇(せっぴ)に注意!

屋根に梯子をかけて少しずつ雪を落とし、足場を作ったら屋根の上に乗ります。近いところから雪を落としていくのですが、屋根の先端に注意です。雪庇(せっぴ)という迫り出した雪の塊があることがあるんです。これに気づかず踏み抜く事もあるんだとか! 

写真の右側に写る飛び出してるのが雪庇です。この雪庇は小さくて下から見てるから大したことないように感じますが、屋根の上にいると、どこまでが屋根でどこまでが飛び出している所なのか、分かりにくいそうで。危ないよね!!

雪下ろし棒

ちなみにこの棒は「雪下ろし棒」です。地面からちょこちょこ落とすには便利な道具です。

この作業ぐらいなら私も気が向けば、やります。

教わったこと4,雪はかき過ぎない、棟付近は残す

「雪はかき過ぎない」というのは屋根を完全に出さないということです。少し雪を残しておかないと屋根を傷つけてしまいます。道具で塗装を剝いでしまわないようにね。あとは、屋根を出してしまうとツルツル滑ってしまうので、危険だから。

しかしこの「棟付近を残す」のは地域性がなんでしょうか? 他の場所のノウハウを見ても見当たらないのです。なぜ残すのか、地域の人に聞いてみると「土蔵は屋根が吹き飛ぶ構造になってるから、重しにするんだ!」と言っていました。

が、母屋は土蔵の作りではない。それで実際雪下ろしをしてるオットットに聞いてみると「棟を残すと楽だから!」とのこと。軒先まで雪を移動していくのは危ないし大変ですからね。”ずく”(信州の方言で「やる気」みたいな意味)がある人はいいですが、少しでも省略したい人は残すみたいですね。なるほど、納得です。

教わったこと5,やっぱり専用の道具があると楽

そう、道具って大切です。上の写真の黄色いのは「スノーダンプ」というもので、雪国には必須です。こっちに来て別名「ママさんダンプ」って名前を知って、可愛い名前だなーと感じましたが、女性でも雪かきしやすいように考えられてるって事だそうです。コメリのサイトにスノーダンプの比較が載っていて、分かりやすかったです。

「スノーダンプを比べる」 コメリhow to情報

「雪下ろし棒」もいいですが、まずはスノーダンプを用意しましょう!

ステンレス製スノーダンプ

ただ、先日地域の公民館を住民で雪下ろししたとき、もっと良い道具があるとオットットが情報を仕入れてきました! こんなステンレスのスノーダンプを自慢されたそうです。

「値段は高いけど、屋根の上はやっぱりこれだよ!」とのことで、やっぱり重いスノーダンプを屋根の上に上げるより、軽いものの方が安全なんですね。雪もサッと落とせるそうで、欲しい! でもちょっとお高いですよね……。毎年必ず雪下ろしをする地域なら必須かも知れませんが、うちにはちょっとオーバースペックかな?! 

らくらく雪すべ~る

あとは、クラファン初のこんな面白い道具もあるんですね~。雪が落ちていく動画を見てるだけでも気分いい~♪ これも欲しい!!

らくらく雪すべ~る、名前がいいですね。お値段もいいですが💦

番外編、「雪かき」に方言があるみたいです

ところで「雪下ろし」は屋根雪の事ですが、地上の雪は「雪かき」と呼んでます。でも「雪かき」は地域によって名称が違うんですんって。おもしろい。

「雪かき」どう言う?日本各地で表現が違う「雪かき方言マップ」

雪下ろし安全10箇条なるもの

そして一番最後に紹介することでもないですが、もうちょっと体系立てて雪下ろしの事が書いてあったので、これを紹介しておきます。

雪下ろし安全10箇条~除雪作業中の事故に注意しましょう~(国土交通省)

来年も大雪降るのかな? 雪かき頑張ろ~~!