日々のできごと

節句を信州では「月遅れ」で祝う理由

美麻オリザファームのそっしーです。

今日インスタにこんな写真をアップしました。

 

長野県のキャラクター、アルクマ好きなんですよね。玄関にお雛様と一緒に飾ってあります。そんな感じで雛人形の写真を撮ったので自然と「節句」について考えてみる機会ができました。

移住者には不思議だった「月遅れ」の節句

初めて「月遅れ」という風習(?)を知ったのは横浜から移住した最初の年。6月になっても鯉のぼりが出ているのが不思議だったのです。だって田んぼと北アルプスに鯉のぼり、ですからね。目立ちますよね!

それで地元の人に聞いてみたら、節句は「月遅れ」で祝うのだと言うではありませんか! 「端午の節句」だけでなく、割と何でもそうだと。一か月も遅れてOKだなんて、なんか得した気分だな~とその時は思ってしまいました。

「月遅れ」である納得の理由

でもどうして「月遅れ」なんだろう? と改めて思っていたら、昔行った松本市立博物館の展示に答えがありました。この紹介文は改修前に展示されていたものです(今は改装のため休館中)。

4月3日のひな祭り

 一般的に、ひな祭りは3月3日の行事とされていますが、松本をはじめ、4月3日に行われる地方もあります。

 その理由は、明治時代初めに、暦の考え方が、旧暦(月と太陽の動きを合わせて標準にする)から、新暦(太陽の動きを基準にする)に変わったことによります。この時、暦に約一か月のずれが生じたのです。(明治5年12月3日→明治6年1月1日)

ひな祭りは、「桃の節句」と呼ばれますが、新暦3月3日の松本は、桃の開花には程遠い寒さです。そこで季節感を大切にして、1か月行事を遅らせる「月遅れ」を取り入れたのです。

松本市立博物館

https://visitmatsumoto.com/spot/matsumoto-city-museum/

確かに!桃の花が咲くには寒すぎる! 1か月遅らせた方がよっぽど肌感覚に合う気がする!! 松本市立博物館のある松本は大町より約40キロ南にありますが、大町は江戸時代は松本藩の一部「大町組」だったので当然その文化も影響を受けているのですね(あ、でも美麻地区が「大町組」だったのかどうかは分かりません、今度調べます)。

というか、大町ではあんまり桃は作っていないのでは……? 信州だと北信や東信ではたくさん生産している印象ですが。 ――まぁ、花があるか咲いてるかとかそーゆー問題ではなく、節句は祝うものなんでしょうね。市内の素敵な博物館「塩の道ちょうじや」では、よくひな人形を飾っていましたもの。

「塩の道ちょうじや」で以前展示されていた昭和10年頃のひな人形

雪深い美麻で花桃の花が咲くのは……

あ、でも食用ではない観賞用のいわゆる「花桃」だったら我が農家民宿の庭にも2本ありますね。

家にある花木の中では豪華な方で、春らしくて大好きな花桃。咲くのはいつもゴールデンウイーク頃なので、なんなら桃の節句は2か月遅れでも違和感ありませんが(笑)

お雛様を慌てて当日(でもないんでしょうけど)に飾ったお蔭で、まだまだ雪深い美麻ではありますが、春の花に思いを馳せることができました♪